Event Quest:ツァトグァとひと夏のアバンチュール
The following below is fan-fiction. |
Background: 暗転
それは、特別開催の ファッションショーが終了した翌日。 |
SFX:
Background: 島の浜辺
Music:
Playerは、ツァトグァとの約束を果たすため、 水着に着替えて、特設ビーチへと赴いていた。 |
まだかなー |
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遅いなー |
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胸が高鳴るなー |
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???: お、お、お、お待たせしたのであ~る! ま、ま、ま、待たせてすまないのであ~るっ。 |
SFX:
SFX:
ううっ……アラクネちゃんの水着…… 気に入ってはいても、恥ずかしいのであ~る……! |
とてもよく似合ってるよ | |
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ファッションショーと同じ水着だよね? | ||
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<ruby=まぶ>眩しい! まさにサンシャイン・ニート! | |
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ホントであるか……? ホンットにそう思うであ~るか? Playerがそう言うなら……信じるであ~る! |
それじゃあ…… 約束通り、一緒に遊ぶのであ~る! |
さ、て、手を繋いで…… レッツゴー! で、あ~る! |
Background: 暗転
SFX:
SFX:
Background: 島の浜辺
……はぁっはぁっぜぇぜぇ! な、波打ち際を、走り過ぎたのであ~る。 |
3歩しか走ってないよ!? |
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じゃあ、ここで寝ころぼうか |
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(ツァトグァの隣に寝そべる) |
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はぁはぁ……ようやく息が落ち着いてきたのであ~る。 いきなりの激しい運動は健康を害するのであ~る。 |
SFX:
あぁ……波の音……隣にPlayerが居る…… 我は今、ようやく夏をニートエンジョイしているのであ~る……。 |
砂浜の上に敷かれたレジャーシートに寝ころぶと、 ツァトグァは満足そうにゴロゴロしだす。 |
そして数分が経過し―― ハッと気づいたように、Playerの方へ向き直る。 |
SFX:
違うのであ~る! これではいつもと同じなのであ~る! せっかくのデ、デ、デ、デ、デェトなのに……であ~る! |
えっと……Playerは何がしたいであ~るか? せっかくのデートなのであ~る。な~んでも付き合うのであ~る。 |
そう言われてもなぁ |
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無理することはないよ? |
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あとで海で泳ごうか |
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そ、そうなのであ~るか……? それなら、それでよいのであ~るけどぉ……。 |
<speed=0.1>……………</speed> |
<speed=0.1>……………。</speed> |
その……我は、Playerが一緒だと、 それだけで顔がニヤニヤして、蕩けちゃいそうになるのであ~る。 |
それじゃ……お言葉に甘えて…… 我はゴ~ロゴ~ロするのであ~る。 |
ほら、Playerも一緒に、 隣でゴ~ロゴ~ロするのであ~る。 |
それでは、お言葉に甘えて | |||
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よいしょーっと | |||
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おなか、さわってもいい? | ||||
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どうぞどうぞ、なのであ~る。 ふふふっ。我はホント、幸せ者なのであ~る。 |
も、もっと……こっちに寄ってもよいのであ~るぞ? その……ううっ! く、くっついちゃったりとか……! |
うあああああっ、我は何を言っているのであ~る? 忘れて! 忘れてほしいのであ~る、ううっ……。 |
Background: 島の浜辺
SFX:
ZZZ……もう……大胆なのであ~る……。 ダメであ~る……はちみつをそんなことに使っちゃ……。 |
SFX:
ハッ! 我、なんという夢を……!! でも……ちょっと、惜しかったのであ~る……。 |
もう一度、寝たら続きが見れたりするであ~るか……? よっし! 怠惰得意の二度寝しかないのであ~る! |
SFX:
って、そうじゃないのであ~る! Player! Playerは!? |
慌てて起き上がり、周囲を見回すツァトグァ。 やがて――足元から聞こえる寝息に気がついた。 |
Player……! な~んだ……ちゃんと、一緒に居たのであ~る。 |
ふふっ。どれほど見ても、飽きない寝顔なのであ~る。 なんだかんだ、我よりゴロゴロしちゃってるのであ~る。 |
<speed=0.1>……………</speed> |
<speed=0.1>……………。</speed> |
ツァトグァがそう言って、また横になろうとしたとき―― 自らの体を一生懸命に揺らす眷属の存在に、ようやく気付いた。 |
なんであるか、眷属たち、今、良いところなのであ~る。 用件ならあとで――むむっ? |
集団で、何かを訴えようとする眷属たち。 その中の数体が持つ、目覚まし時計に目をやった。 |
ぬあああああああっ! もうそんな時間なのであ~るか!? 眷属たちよ! なんで起こしてくれなかったのであ~るか! |
あ~……いや、今まで起こそうとしていたのであ~るな。 なでなで。いつもありがとうなのであ~る。 |
――って、なごやかに褒めてる場合じゃないのであ~る! Player、起きて~! レストランの予約が~っ! |
Background: 高級レストラン
Music:
ふうふう……。 なんとか、間に合ってよかったであ~る。 |
ごめんね、寝ちゃってて…… | |
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レストラン、間に合ってよかった | |
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そのスーツ、やっぱり似合ってるよ | |
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何も気にすることなんか、ないのであ~る。 我なんか、いつも寝坊しまくりなのであ~る。 |
このレストランは、我がPlayerを、 とっても連れて来たかったお店なのであ~る。 |
そう……なんと! ハチミツをメインで使った料理が主なのであ~る。 |
そして、テーブルに並べられた色とりどりの料理。 サラダにピザ、魚、肉料理までしっかりそろっていた。 |
ハチミツを使っているとは言っても、メインではなく、 下ごしらえやソースの場合もあり、とても美味なものばかり。 |
んっふぅぅぅぅぅ~っ! とってもおいしいのであ~る! 夢のようなのであ~る! |
特に、このピザは格別なのであ~る。 しょっぱいチーズと、あま~いハチミツがベストなのであ~る。 |
本当だ、すごくおいしいよ |
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パンとハチミツもすごく合うね |
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はい、あ~んして | |||||
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えっ! く、供物であ~るか、うむ~。 あ、あ~~~ん……であ~る。 |
もぐもぐ……。ははっ。 食べさせてもらうと、なお格別なのであ~る。 |
それじゃ、我もお返しなのであ~る。 ……はい、。あ~んなのであ~る。 |
あ~ん |
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……恥ずかしいっ |
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……ふふっ、汝と食べるハチミツ料理の数々…。 楽しすぎて、我、明日から不安なのであ~る。 |
コース料理を一通り食べ終えて、 デザートのパフェに取り掛かろうとしたところで―― |
SFX:
SFX:
外の海エリアで、花火が始まったようであ~るな。 思ったより、大規模な催しなのであ~る。 |
SFX:
ふたりっきりの花火も魅力的なのであ~るが…… 今頃、浜辺は人でいっぱいなのであ~る。 |
今からじゃ、眷属たちでの場所取りも無理だし…… 人もたくさんで、きれいに見えないのであ~る。 |
SFX:
SFX:
……そうだ! なのであ~る。 このデザート、特等席で食べるのであ~る。 |
なにかを閃いたツァトグァは、 レストランの給仕係に、デザートのテイクアウトをお願いした。 |
そして支払いを済ませると、 Playerの手を引いて、外に出た。 |
ツァトグァ、どうしたの? |
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そのデザート、どうするの? |
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花火を見ながら食べたいの? |
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ふっふっふっふっ。今からPlayerを、 花火の特等席へご案内! そこで一緒に食べるのであ~る! |
行くのであ~る! 空間跳躍で、海の沖まで飛ぶのであ~る! |
SFX:
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Background: 空
次の瞬間。2人は、浜辺の人たちが 気付かないくらいの沖まで、空間跳躍していた。 |
ふっふっふっ。さすがは我なのであ~る。 あとは適当な場所を見つけて、デザートを―― |
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およ? |
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Music:
およよよよよよよよよ??? ち、ちょっと高さを間違えたのであ~る!? |
し、しまったのであ~る! 花火に近すぎて……衝撃が……っ! |
衝撃が強すぎて、空間跳躍も座標が定まらないのであ~る! こ、こ、このままでは……海に、落っこちてしまうのであ~る! |
SFX:
SFX:
ツァトグァ、落ちてる! |
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このまま海に落ちちゃう! |
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花火の衝撃が……強すぎて……! |
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SFX:
…………………! |
SFX:
Background: 高波
ツァトグァは無言で、Playerを抱きしめた。 強く、強く、まるで己をクッションにでもするかのように―― |
Player……。申し訳ないのであ~る。 我の軽率な行動で……汝を危険に晒してしまったのであ~る。 |
でも……安心してほしいのであ~る。 我が絶対に……Playerを守るのであ~る。 |
2人は抱き合ったまま、落下を始めていた。 加速度的に、落下のスピードが速くなる。 |
……我は……大好きな人を…… 笑わせたかったのであ~る。すまんなのであ~る。 |
SFX:
SFX:
そして2人は―― 勢いよく、海面へとたたきつけられた。 |
SFX:
……あ~、もしもしアラクネちゃん? ちょっと聞きたいことがあるのであ~るが、ちょっといい? |
ふむふむ。なるほど。理解したのであ~る。 ありがとうなのであ~る。うんうん、またなのであ~る。 |
SFX:
Music:
Background: 島の浜辺
え~っと……。 |
説明しましょう! |
……なのであ~る。 |
まさか、このスーツの衝撃吸収性でダメージを極限までカット、 撥水性で無事浮上。ケガひとつないのが驚きなのであ~る。 |
なんかもう、アラクネちゃんのスーツは、 服以外の何かなのであ~るな……。 |
SFX:
SFX:
なんだかんだあったけど、周りにはだ~れもいない、 特等席で花火が見れて、良かったのであ~る。 |
せっかく持ってきたデザートは、ドタバタで無くなっちゃったけど、 Playerの無事にはかえられないのであ~る。 |
……………ん? なにか、あったであ~るか? |
デザートも無事だよ! |
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ハチミツスイーツをどうぞ! |
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護りきりました! |
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…………… Playerっ!! |
うおおおおおっ! すごいのであ~る、感激なのであ~る。 Player、大好きなのであ~る! |
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Background: 空
SFX:
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Background: 島の浜辺
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SFX:
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SFX:
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海にプカプカと浮かぶツァトグァ。 その膝の上に座るPlayer。 |
ツァトグァは何かを言おうとしたが――止めた。 |
その代わりに、花火の光で色とりどりに照らされる Playerを、すぐ隣でじっと見つめ続けていた―― |