Difference between revisions of "Character Quest:Taurus Mask:VN:1"
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Revision as of 19:15, 30 September 2017
Title: 栄光のタッグマ ツチ!
Location: 商店街特設会場
その少年はー弱かった。
精神も。 肉体も。 在り方さえも。
本人の意思はなく、 周りの意思に流されるまま
疑問すら浮かばない平凡な日常。
しかし、とある日。
彼は運命的な出会いをする。
リングの上で繰り広げられる、
レスラーとレスラーの真剣勝負。
様々な技の応酬。 肉薄する試合。
ー進ー退の試合展開の中ー
やがて少年の応援するレスラーに、
相手レスラーのラリアットが直撃する。
迫るカウント。
もう敗北は目前と思ったその時ー
ーーーーツ!!
内気な少年は、 声を上げた。
目の前のレスラーの名をー
いや、 ヒーローの名を、
何度も何度も繰り返し叫んだ。
その声援に応えるように。
レスラーは立ち上がり、 咆哮を上げる。
流れるような連続技。 素早いフオール。
声を揃えてのカウント。
ー最大級の歓声が上がつた。
それは少年にとって、 全てが変わった日。
生きる為の糧が与えられた日。
自分が知ろうともしない世界では、
こんなにも魅カある世界が広がっていたなんて。
「あの人みたいになりたいつ」
その日から彼は、 ヒーローを目指す。
思い出を胸に。 尊敬を糧にして。
ーそう。
「プロレスラー」 と言うヒーローを。
ー池袋、地下格闘技場ー
アーーーーーイ、 アム! |
大歓声の中、 リングの上でー人の男が、
天に向かつて強く吠える。
突き上げられた指。カ強いマイクパフオーマンス。
トレードマークの、 雄牛を模した緑の覆面。
池袋地下格闘場でのバ卜ル。
その試合は、若き猛牛の独逼場であった。
さあ、どうだいこの俺の技の数々! |
手に持ったマイクを放り投げて、
タウラスマスクはコーナーポストから舞い上がる。
裂吊の気合から放たれるー撃、 またー撃。
そのたびに、 観客は大きく歓声を上げる。
ラリアット、 工ルボースマッシユ、空中殺法。
ヒップアタック、 ドロップキック。
まだ粗削りではあるものの、
パフオーマンスに特化した技の数々。 そしてー
だつしゃああああああああつ!!! |
ー勝利の雄叫びが響き渡つた。
はあっ……はあっ……はあっ……っ!! |
よっしゃ、 勝てた勝てた……ッ! |
この勢いで 「あのイべント」 だって成功まちがいなし! |
そうさ! この俺こそが! |
その時、 外から誰かが
タウラスマスクヘと声をかけてきた。
2 options | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タウラーーースマスクウツ!! | おつかれさまつ。 | |||||||
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つて、マスク! マスクウ!! |
よいしょっと。 |
はーーーーーっはっはっはっはっはっ! |
ーつて、 [Player]じゃないか! |
正直な感想を聞きたいね、 マイブラザー! |
3 options | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
かっこょかったよ! | いまいち! | もっと露出度をあげてみては? | ||||||
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|
|
えっ、 なんでマイブラザーって? |
初めて会ったあの時…… |
そこに性別種族の垣根はない! |
……正直言うと、記億が曖昧なんだよな。 |
組んずほぐれっ試合したはずなのに、 |
あまりにショックで、 家で布団被って |
ま、 魂の会話に理由なんざいらねえから、 |
お、 そうだ! ちょうどいいや! |
特別に[Player]をご招待だ! |
ていうかチケットのノルマもあってさ。 |
3 options | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
喜んでツ! | これから用事が……。 | おいくら万円? | ||||||
|
|
|
じゃ、 さっそく行こうぜっ! |
ー帰って来たぜこの地に! |
友と人とが築いた、まっすぐ続くこのロード! |
人生と言う名の迷宮続く学生ロード! |
拍手で迎えなッ! |
3 options | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
何、 今の歓声!? | このゃり取り、 毎回ゃってるの? | (とりあえずスルー) | ||||||
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|
ここが地元商店街特設会場! |
クロードさんゃスノウさんに土下座して、 |
そして、極めつけはこのポスター! |
商店街の敷地内に張られた宣伝ポスター。 |
自分がセンターに写ってるポスターを
自信満々に見せっけるタウラスマスク。
この写真撮るのには時聞かかってさ。 |
舞台は勿論商店街。 |
老いも若きも待ち望んだ戦いの祭典! |
しかも今回は都内でも有数の、 |
交渉にはすっげえ時間かかったけど、 |
本来なら、 今時小さい商店街ヘ興行なんて |
え、 運営費はどうしてるのかって? |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
まさかの自腹! |
そ、 そんなに驚くことじやねえだろ……!? |
ー俺が小さい頃さ。 ー度だけ。 |
俺も見てたんだけど…… |
ただまあ……このご時世だろ? |
でも、 どうしてもゃりたかったんだ。 |
地下格閾場のフアイ卜マネーもあったしな。 |
今の子供たちは興味薄いかもしれねえけど、 |
昔の俺みたいに……プロレスに、 |
そう思っちまったら、 |
お、 雷話だ。 |
えっ……!? |
ちょっと待ってくれツ! |
高速道路を暴れ牛どもが爆走してる……? |
だってそちらさんが来てくれないと…… |
ダメなんだ…… |
俺みたいな子供だっているかもしれないんだ……! |
………。 |
……悪い。 そちらさんも大変なんだよな。 |
忙しい興行の合間に無理を言ったんだ。 |
気にするな! 俺はタウラスマスク! |
……… 。 |
……… 。 |
3 options (same response) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
こんなところにいた。 | もうすぐ時問だよ? | 何か……あつたの? |
………。 |
俺、 どうしたらいいんだよ……。 |
いろいろ考えたんだよお……。 |
観客も集まってきてる。 |
観客全員の視線が集中する……! |
うううっ……。 |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
手伝わせてくれないかな? |
………………は? |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ー緒にゃろう? |
……ガ`レオラ。 |
そ、 そうだな……。 |
そうだ、 それだけじゃない! |
そうと決まれば……! |
この碧の猛牛タウラスマスク! |
平和な商店街のー大イべント! |
それ(ま……! |
いかな英雄といえどー人では戦えない! |
俺を助けられるのは…… |
どうだいブラザー! |
報酬は多くは出せない。 |
だけどな。 |
頼む、 協カしてくれ! |
3 options | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
まかせろ、 相棒! | ギッタギタにしてゃる! | 報酬はタウラス自身で! | ||||||
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|
いゃ待て、 根拠がないって言ったが、 |
根拠は、 俺がタウラスマスクってことだ! |
お、 聞こえてきたな、 |
いいか、 お前は今この時。 |
マイクは常に俺が持っ。 |
緊張してるか? 安心しろ! |
だがなマイブラザー。 |
今は 「タウラスマスク! 」 だけの声援だが、 |
きっとこの声援、 変わってるぜ! |
………。 |
本当なら、 本当なら……。 |
せめて、 もう少し助っ人がいれば…… |
よし、 じゃあ先に行くぜ! |
ー待たせたな!
商店街のフアンのみんなア!
さあ、 最高にホツ トなパトルの始まりだ!
スーパーヒーローの雄姿、 その目にしっかり焼き付けてくれ!
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
せめて、 あと数人いれば……。 |
いよっすタウラスマスク先輩! |
いゃあ、 商店街はええのお! |
あー、もうアシガラ先輩! |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
いた! |
声援ありがとうみんな! |
期待していたエキシビジョンマッチは、 |
おらおらおらおらおらおらああッ!!! |
ヘ? |
突然の真横からの連続張り手に、
タウラスマスクは思わず吹っ飛ばされる。
え? なに? 何が起こった!? |
がーーーーーっはっはっはっ! |
ぶはつ! |
おうおうおう、 何を笑っとんじゃい! |
控えめに言って反則っすよその姿。 |
あ、 自分セコンドっす! |
さささささてえっ! タウラブマフクッ! |
噛みまくりつすよ! 窮地です窮地! |
それに棒読みひどいっす先輩! |
ワシらは通りすがりの覆面レスラー! |
ああ相手して、 もらおうきゃ! |
え、えーっと……これは……。 |
ていうか! |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
そこまでだッ! |
なんじゃいキサマアッ! |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
我が名は 「タウラスマスク II 世」 ! |
タウラスマスク……II世……ツ! |
わかる……わかるぞマイブラザー……! |
1 option | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
さあ、 やろう! |
ああ! わかった II 世! |
なんかちょっとプロレスというより、 |
さあ、 夢の工キシビジョンマッチの始まりだ! |
のお、 ク`ンーーゃない、 ラグビー仮面。 |
今更っすか!? |
(Battle)
卜オーーーーーウ ツ! |
卜オーーーーーウ ツ! |
ぐほおつ!! |
タウラスマスクの空中殺法に、
アシガードスコイ仮面は吹っ飛ばされる。
どつせえええええいっ! |
だがドスコイ仮面はすぐに立ち上がり、
連続張り手をぶちかます。
ぐはあ つ! |
あまりの衝撃に、 今度はタウラスマスクが
吹っ飛ばされ、 コーナーポストに加きつけられる。
ちよ、 ちょっとアシ、 じゃないドスコイ仮面先輩! |
手加減は性に合わんッ! |
隙あり! ターーーーーーックルッ!! |
ぐおあつ! |
ちよ つ とグン、 じやないラグビー仮面先輩まで!? |
え、 だって悪役だって言われたし……。 |
それに……コャツから耳打ちされたんじゃ。 |
ぐは っ……! |
あ、 ありゃ……? |
なんじゃ、 やわっこいのお! |
悪役になりき つてる……! |
やべえ……手加減抜きって言っといて…… |
俺が立たなきゃ……! |
だけ ど……体にカが……! |
「……ん……れ……」
ふと。
喧騒の中、 ほんの微かに。
小さな、 本当に小さな声で。
自分の名を 呼ぶ声が した。
「がんばれ……タ ウラスマスク……」
薄く目を開けた先に。
ー人の少年の姿があ っ た 。
「がんばれつ……タウラスマスクつ……! 」
小さな声で、 自分を呼ぶ。
だんだんとその声は大きくなる。
両手をカいっぱい握りしめて。
小さな体で、 せいいっぱい大きな声で。
ああ、 あれは昔の自分だ。
ヒーローがやられて……
それでも応援する、 昔の自分と重なる。
そうだ、 俺はヒーローなんだ。
奄はーーあの子のヒーローになるんだ。
今、 その欠片が叶おうとしている。
だったら、 ここで立ち上がらなくてどうする。
そう、 これはタウラスマスクの夢のー歩。
ずっと待ち望んでいた、 大いなるー歩だ。
「がんばれえつ! タウラスマスクウウツ!!」
その言葉が力をくれる。
その言葉が勇気をくれる。
ヒーローは立ち上がる。
何度でも何度でも。
それは彼が観た、 ありふれた奇跡のー幕。
そう、 奇跡は何度だって起きるのだ。
ーーーツ!! |
タウラスマスクは立ち上がった。
ボロボロの姿で、 指を天に掲げる。
目の前にガレオラの姿が見える。
その瞳は、 タウラスマスクを見つめていた。
昔、 自分を変えてくれた、 偉大なるレスラー。
その姿が、 ー瞬、 ガレオラと重なる。
ウオオオオオオオオオオツオツ!!! |
猛牛の雄叫びが、 会場に響き渡つ た。
タウラスマスクの新たなる伝説がー
今、 幕を開けたのだった。
あいっっっ……。、 |
乱入者で、 ー時はどうなるかと思ったが…… |
しかし……いったい何者なんだ。 |
3 options (same response) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
え。 | マジで言つてます? | いくらなんでも……。 |
がーーーーっはっはっはっはっ! |
大丈夫っすか、 タウラスマスク先輩。 |
調子の乗っちゃって…… |
いや、 構わねえよグンゾウ! |
って、 なんでグンゾウが謝るんだ? |
Gunzou:(angry face) |
素晴らしい悪役だったぜ、 あいっら。 |
ワシは別に、 |
ていうか、 タウラスマスク先輩。 |
さて、 試合は終わったが、 |
アシガラたちも食べてこいよ。 |
そうさせてもらおうかのお! |
そんじゃタウラス先輩! |
ちゃんと休んでくださいっす! |
……お疲れ様だ、 マイブラザー。 |
金銭的な報酬はともかく、 |
さっきの歓声と拍手。 |
3 options | ||||||||
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最高だったょ! | まあまあだった。 | マスクがクセになりそう……! | ||||||
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さてっと。 |
サインと写真撮影希望の列だ。 |
これは俺だけの列じゃない。 |
…………。 |
少しだけ黙って。
タウラスはマスクを撫でる。
……あの時言った、 俺の願い。 |
俺とタツグを組んでくれて…… |
ゃっぱりお前は、 最高のパートナー。 |
いっか、 お前にならー |
な、 なーんてなつ。 あはは! |
顔を赤くして、 少し早口で言い終わるタウラスマスク。
さって、 もうひと踏んだりだ! |
行こうぜ、 マイブラザー! |
差し出された手を繋ぎ
フアンの元ヘと駆け出す。
二人のタツグマツチは、
今この時、 改めてゴングが嗚ったのだった。
タウラスマスク キャラクエスト第1話
ーENDー